Operetta Official Web Magazine.

Operetta通信

各作品のショートストーリーや特集記事、制作スタッフコメントなど、
ここでしか読めないコンテンツ満載!
最終更新 / 2016年7月 Vol.29

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01

カゲロウ シーン抜粋&ライターコメント

ゲーム中シーン抜粋

カゲロウ「ねぇ? 君は嫌だった? 僕と腕組みたくない?」
薫「う。嫌……ではないけど」
カゲロウ「じゃあ恐い?」
薫「恐くもないよ」
カゲロウ「ふーん、自分で言うのもなんだけどさぁ、君って警戒心皆無だよね」
薫「失礼だなぁ。カゲロウが相手だから警戒できないんだよ」
カゲロウ「ああ、可愛すぎて?」
薫「いやまあ、確かに可愛いけど、そうじゃなくて」
薫「なんかカゲロウって、見た目が猫っぽいじゃん? だから猫にじゃれつかれてる気分になるというか……」
薫「あ、悪い意味じゃなくて、可愛いって意味ね」
カゲロウ「へぇ、猫好きなんだ?」
薫「うん。かなり」
カゲロウ「はは、いいこと聞いた」
薫「だからって、くっついていいとは言ってないよ」
カゲロウ「そんな冷たいこと言われると寂しいニャン」

カゲロウは一見すると可愛い系の少年なのですが、とあるルートに入ると、意外と中身がしっかりとしていて大人なことがわかります。主人公よりも精神年齢は高めなので、外見と中身との差に翻弄されることも多々。 カゲロウのエンドは切なくもキュンとする内容になっていると思うので、是非彼のエンドを見ていただきたいです。

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02

司 シーン抜粋&ライターコメント

ゲーム中シーン抜粋

司「守人さん」
守人「はい」
司「アンタの嫁にならないといけないっていうのも、納得はしてない」
守人「そうでしょうね。人の身で理解できることではありませんから」
司「ええ。でも……そうしなきゃこの子が死ぬというのなら、許しはしないけど、認めてあげる」
薫「! 司……?」
この場では唯一の味方だと思っていたのに、すぐさま否定されたみたいで動揺してしまう。
それを察してか、司の手が優しく私の肩を包む。
視線は守人に据えたままで、怒っているようにも、無表情にも見えた。
司「私はこの子の命を、第一優先に考えてる。だから危険があるというのなら、遠ざけてほしい。

司は最初から最後まで一貫して母性に溢れています。
また、主人公の命が第一優先と言っている彼ではありますが、場合によっては主人公の意思や信念を尊重する等、柔軟性もある心強い味方です。 彼のエンドはほのぼのしていて、監修している時から癒されるなーと思っていました。

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03

カゲロウ ショートストーリー

ささやかな呪い

著・松竹梅


「まったく、これだから子供は困るんだよねー」
 隠すつもりのない文句を呟けば、僕の膝の上でのんきな寝息を立てている存在がみじろいだ。さっきまでわんわん泣いていたのに、すっかり大人しい。と思ったら、邪魔だと言わんばかりに僕がかけた毛布を跳ねのけてしまう。
 途端、夜の冷たい空気を嫌がるように、眼下の細い肩が震える。温かい僕の膝に縋りつく。
 僕は溜息をつきながら、しっかり足先まで毛布を掛けなおした。
 泣き疲れて眠るなんて、本当に十七歳か? と問いたくなる。
「まあ、そんなところも可愛いんだけど」
 泣きすぎたせいで赤くなっている鼻先を、指先で弾いてみる。「んん」と小さく呻いて僕の太腿に頬をすり寄せてくるから、思わず食べてしまいたくなった。
「でも君は、僕のそういう気持ちが見えないんだよね。君の中では、僕は可愛い男の子だから」
 あざとく、かわいく、を武器にしている僕にとっては、ある意味狙い通りの反応ともいえる。
 でも最近は、それがちょっと面白くない。アイツばかり映す瞳に嫉妬して、つい他が入らないように顔を寄せてしまう。そんな行動も、きっと「じゃれてる」と思われている。
「やっぱ、面白くないなぁ」
 やつあたりで、今度はおでこを弾く。
 これでもまだ起きない。
 段々と面白くなってきて、僕はふとイタズラを思いついた。
 そうっと小さな頭を座布団の上に置く。身をかがめ、おまじないをかける口調で囁いた。
「この瞳が、僕だけを映しますように」
 言いながら、片方の瞼に唇を軽く押しあてる。
 言の葉の力は強い。祈り続ければ、この瞳は本当に僕だけのものになるかもしれない。
「もう片方は、アイツのために残しておいてあげる」
 本当は、他の誰も映してほしくないけど。
「君が好きだから、君を守るよ」
 ――今夜、僕はそう決めたんだ。

【あとがき】BY 松竹梅
カゲロウイベントのとあるシーンの後話です。
これがどことどこの間の話なのか、プレイしながら探していただけると嬉しいです。
来月はついに罪喰い発売ですね!
罪喰いはルート制限がかかっているので、最初からカゲロウにいく方はいないと思いますが、
その順番にも意味があるので、謎とかが解けていく感覚も、楽しんでいただけますと幸いです。

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04

『罪喰い 発売記念朗読劇イベント』開催決定!

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05

描き下ろし漫画『罪喰い8コマ劇場』